(詠み人知らず)
にゅは のいしくびれむざう つ れ て のぼる
にゃ へ もいしこびれ と さはあらな
伊野波の狭い山峡の石ころ路を、愛する女を連れて登ってゆく。 この石ころ路がもっともっと遠くまで果てしなく続けばよいが。
くびりとは、両方から挟まって狭くなっているところをいう。石くびりは両方からせまっている山峡の石ころ路で、雑木が生い茂っており、その尽きるところには笹竹が茂っていたようである。 あらなとは、「あったなら…」と願望の意を表す語である。